「おもちゃに血がついている!」「前歯が一本なくなっている!」と驚いた飼い主さんも多いのではないでしょうか。子犬の歯の生え変わりは、成長の大切な証拠です。この記事では、歯が抜ける順番や、むず痒くてたまらない子犬のストレスを減らす具体的な方法をわかりやすくお伝えします。最後まで読めば、愛犬の口の中の変化に落ち着いて対応できるようになりますよ。
子犬の歯が生え変わる順番はどこから?
子犬の口の中では、決まったルールに従って歯が入れ替わっていきます。どこから抜けて、どこから新しい歯が生えてくるのかを知っておくと、毎日のチェックが楽しくなります。歯の生え変わりは、顔の正面にある小さな歯から順番に進んでいくのが一般的です。
最初に抜けるのは真ん中の前歯(切歯)
一番最初にグラグラし始めるのは、上下の真ん中に並んでいる小さな「切歯」という前歯です。生後3ヶ月を過ぎたあたりから、いつの間にか抜けて隙間ができていることがよくあります。
この時期の子犬は、前歯がない状態で舌をペロペロ出す姿が見られることもあります。前歯は根っこが浅いため、引っ張りっこ遊びをしている最中にポロッと抜けてしまうことも珍しくありません。
- 生後3ヶ月ごろから抜け始める
- 上下あわせて12本ある
- 食べ物を噛み切る役割を持つ
5ヶ月ごろに牙のような犬歯が生え変わる
前歯が揃い始めると、次は鋭い牙のような「犬歯」の番です。犬歯は根っこが非常に深く、抜けるまでに少し時間がかかるのが特徴です。
生え変わりの時期には、古い乳歯のすぐ隣から新しい永久歯が顔を出す「二本並んだ状態」が見られることもあります。基本的には自然に抜けるのを待って大丈夫ですが、あまりに長く並んでいる場合は注意が必要です。
- 生後5ヶ月から6ヶ月ごろに生え変わる
- 乳歯の中で最も鋭く、噛まれると痛い
- 獲物を捕らえるための丈夫な根っこを持つ
奥歯(臼歯)が最後に生え揃うまでの流れ
前歯と犬歯が落ち着いたころ、ようやく奥の方にある「臼歯」の生え変わりが始まります。奥歯は食べ物をすりつぶす大切な役割があるため、生え変わりの時期は少し食べにくそうにすることもあります。
奥歯が全て永久歯に変わるころには、子犬の顔つきも少しずつ大人びてきます。全ての歯が揃うのは生後7ヶ月から10ヶ月ごろになるので、ゆっくり見守ってあげましょう。
- 生後6ヶ月以降に本格化する
- 乳歯は「前臼歯」と呼ばれる部分のみ
- 完全に生え揃うと42本の立派な歯になる
永久歯だけが生えてくる場所がある
実は、子犬の時期には存在せず、大人になってから初めて生えてくる歯があります。それが一番奥にある「後臼歯」です。
乳歯がない場所からいきなり大きな永久歯が生えてくるため、歯茎が赤く腫れたり、強い違和感を覚えたりする子が多いです。口の奥を気にしている様子があれば、新しい歯が頑張って生えてこようとしている証拠です。
- 乳歯の段階では存在しない歯
- 永久歯として初めて生える
- 一番奥に位置し、噛む力が最も強い
生え変わりがいつからいつまで続くか知りたい
子犬の成長スピードは驚くほど早いですが、歯の生え変わり期間も意外とあっという間です。一般的には半年ほどの時間をかけて、ゆっくりと大人の口内環境へと整っていきます。 期間の目安を知って、心の準備をしておきましょう。
生後3ヶ月から4ヶ月ごろに始まるサイン
生え変わりのスタートは、生後3ヶ月を過ぎたころにやってきます。この時期になると、今まで以上に何でも噛みたがったり、自分の足を甘噛みしたりする行動が増えてきます。
「最近やんちゃになったな」と感じたら、それは性格の変化ではなく、歯がムズムズし始めたサインかもしれません。口をクチャクチャさせていたり、よだれが少し増えたりするのも、生え変わりが始まった合図です。
- 家具やスリッパを執拗に噛む
- 口の中を気にする仕草を見せる
- おもちゃに少量の血がつく
生え変わりがピークを迎える時期
生後5ヶ月から6ヶ月ごろは、まさに生え変わりの真っ最中です。一度に何本もの歯が抜けたり生えたりするため、子犬にとっても一番落ち着かない時期と言えます。
この時期は口の中が敏感になっているので、強く引っ張るような遊びは少し控えてあげましょう。抜けた歯がどこにも落ちていないことも多いですが、ほとんどは飲み込んでいるだけなので心配いりません。
- 一度に複数本の歯が抜ける
- 口の中に違和感があり、落ち着きがなくなる
- 永久歯が半分ほど顔を出している状態
1歳を過ぎても乳歯が残っている場合
多くの犬は1歳になる前に全ての歯が永久歯になります。もし1歳を過ぎても、細くて鋭い乳歯が残っている場合は、自然に抜けるのが難しいかもしれません。
乳歯が残ったままだと、永久歯の邪魔をして歯並びが悪くなったり、隙間に汚れが溜まって歯周病の原因になったりします。去勢・避妊手術のタイミングで一緒に抜歯を相談する飼い主さんも多いですよ。
- 乳歯が永久歯の成長を邪魔する
- 歯並びが悪くなり、噛み合わせに影響が出る
- 放置すると将来的に歯周病になりやすい
犬種によって完了時期に差が出る理由
歯の生え変わり時期は、体の大きさや犬種によっても前後します。一般的にゴールデンレトリバーなどの大型犬は早く進み、チワワなどの小型犬はゆっくり進む傾向があります。
これは顎の成長スピードが関係しています。小型犬は顎が小さいため、歯が移動するスペースが狭く、どうしても時間がかかってしまうのです。愛犬のペースに合わせて、焦らず見守ることが大切です。
- 大型犬:生え変わりが早く、スムーズに進みやすい
- 小型犬:顎が小さいため、乳歯が残りやすい
- 個体差が大きいため、目安から1〜2ヶ月ずれても大丈夫
乳歯と永久歯の本数の違いと健康への影響
子犬の歯と大人の犬の歯では、数も形も全く違います。子供の歯は28本ですが、大人になると42本まで増えるので、その差はなんと14本もあります。 数が増える分、一本一本の歯が果たす役割も重要になってきます。
乳歯は28本で永久歯は42本に増える
子犬の乳歯は上下あわせて28本しかありません。これが永久歯になると、一気に42本まで増えます。増える場所は主に奥歯の部分で、より力強く食べ物を噛み砕けるようになります。
乳歯は永久歯に比べて白っぽく、針のように鋭いのが特徴です。そのため、甘噛みされると大人になってからの歯よりも痛く感じることがあります。永久歯は乳歯よりも黄色味を帯びていて、厚みがあり丈夫な作りになっています。
- 乳歯:28本(前歯12、犬歯4、前臼歯12)
- 永久歯:42本(前歯12、犬歯4、前臼歯16、後臼歯10)
- 永久歯の方が大きく、先端が丸みを帯びている
歯の数が足りない時に考えられること
生え変わりが終わったはずなのに、歯の数が足りないことがあります。これは「欠歯(けっし)」と呼ばれ、生まれつき歯の芽がない場合や、歯茎の中に埋まったまま出てこない場合に起こります。
本数が少なくても生活に支障がないことがほとんどですが、埋まったままの歯が中で悪さをすることもあります。1歳を過ぎても歯の数が明らかに少ない場合は、一度動物病院でレントゲンを撮ってもらうと安心です。
- 生まれつき歯の本数が少ない「先天性欠如」
- 歯茎の中に埋まっている「埋伏歯」
- 噛み合わせに問題がなければそのままにするケースが多い
永久歯が正しく生えるためのスペース確保
永久歯は、乳歯があった場所をガイドにして生えてきます。そのため、乳歯が適切な時期に抜けることが、きれいな歯並びを作るための絶対条件です。
もし乳歯がいつまでも居座っていると、永久歯は仕方なく別の場所から生えてこようとします。これが原因で歯が重なったり、斜めに生えたりしてしまうのです。きれいな歯並びは、将来の健康を守るための第一歩です。
- 乳歯がガイド役となって永久歯を導く
- スペースが足りないと歯が重なって生える
- 重なった部分は汚れが溜まりやすく、虫歯のリスクが上がる
歯並びが将来の噛み合わせを決める
犬の噛み合わせには理想的な形があり、これが崩れると食事の際に口の中を傷つけてしまうことがあります。特に犬歯が内側に倒れて生えてしまうと、上顎の肉を噛んでしまい、強い痛みを感じる原因になります。
生え変わりの時期にこまめに口の中をチェックし、おかしな方向に歯が生えていないか見てあげてください。早めに見つければ、マッサージなどで改善できる場合もあります。
- ハサミ状に噛み合う「シザーズバイト」が理想
- 噛み合わせが悪いと消化不良の原因になることもある
- 重度の場合は矯正や削る治療が必要になる
口内の不快感を和らげる工夫と遊び方
歯が生え変わる時期の子犬は、常に口の中がムズムズしてイライラしています。この不快感を上手に解消してあげることで、家具へのイタズラや無駄なストレスを減らすことができます。 飼い主さんができる簡単な工夫を紹介します。
歯茎のムズムズを抑える冷たいおもちゃ
歯が生えてくるとき、歯茎は炎症を起こして熱を持っているような状態になります。そんなときは、おもちゃを冷やして与えるのがとても効果的です。
特に水を入れて凍らせることができるラバー製のおもちゃや、濡らして凍らせたタオルなどは子犬に大人気です。冷たさが歯茎の火照りを鎮め、ムズムズした不快感を麻痺させてくれます。
- 水を入れて凍らせる「コング」などのおもちゃ
- 濡らして清潔に凍らせたミニタオル
- 冷たさが炎症を抑え、痛みを和らげる
噛んでも壊れにくいロープやラバー素材
この時期の子犬の噛む力は意外と強く、柔らかすぎるぬいぐるみはすぐにボロボロになってしまいます。誤飲を防ぐためにも、少し硬めのロープや丈夫なラバー素材のおもちゃを選んであげましょう。
ロープの繊維は、噛むことで歯茎を優しく刺激してくれるマッサージ効果もあります。ただし、あまりに硬すぎるプラスチック製や木製は、歯が欠ける原因になるので注意が必要です。
| 素材 | メリット | 注意点 |
| コットンロープ | 歯茎のマッサージになる | 繊維を飲み込まないよう監視 |
| 天然ゴム(ラバー) | 適度な弾力で噛み心地が良い | サイズが小さすぎると誤飲の恐れ |
| 鹿の角・硬い骨 | 壊れない | 歯が折れる危険が非常に高い |
凍らせた野菜をおやつにする方法
おもちゃ以外でも、食べ物を使って口の中を冷やすことができます。おすすめは、スティック状に切った人参や大根を少し凍らせたものです。
これなら噛んでボロボロになってもそのまま食べられるので安心ですし、低カロリーなので太る心配もありません。カチカチに凍らせすぎると歯に良くないので、指で少し押せるくらいの硬さにするのがコツです。
- 人参や大根を5cm程度のスティック状にする
- 冷凍庫で30分ほど冷やして「半凍り」にする
- 噛む楽しさと冷たさを同時に味わえる
噛みたい欲求を安全に発散させるコツ
子犬が何かを噛んでいるとき、無理に取り上げようとすると「取られまい」として飲み込んでしまうことがあります。噛んでいいものをしっかり用意し、そちらに意識を向けさせることが大切です。
一種類のおもちゃだけでなく、感触の違うものをいくつか用意してローテーションさせると、飽きずに噛み続けてくれます。「これは噛んでもいいんだ!」と愛犬が安心できる環境を作ってあげましょう。
- 感触の違うおもちゃを3種類以上用意する
- 飼い主さんと一緒に「引っ張りっこ」をして遊ぶ
- 安全な場所で存分に噛ませてあげる時間を設ける
甘噛みが増える理由としつけのコツ
生え変わり時期の甘噛みは、攻撃性とは全く関係ありません。「痒くてたまらないから、手近なものを噛んで落ち着きたい」という本能的な行動です。 この時期の甘噛みを上手にコントロールすることが、将来の噛み癖防止に繋がります。
歯が抜ける時の違和感と破壊行動
歯がグラグラしているときは、人間でも気になって触ってしまいますよね。子犬も同じで、その違和感を解消するために、近くにある家具の脚や柱をガリガリと削るように噛んでしまいます。
この破壊行動は、決して嫌がらせではありません。口の中が落ち着かないために必死に何かを噛んで気を紛らわせているのです。まずはこの理由を理解して、頭ごなしに怒らないようにしてあげてください。
- グラグラする歯を何かに押し付けたい欲求
- むず痒さが原因でイライラしている
- 噛むことで精神的に落ち着こうとしている
家具やスリッパを噛ませないための対策
噛まれて困るものには、先回りして対策を打つのが一番です。家具の角や柱など、どうしても噛んでほくない場所には「苦いスプレー(ビターアップルなど)」を塗っておくと効果的です。
また、スリッパや靴、リモコンなどは子犬の届かない高い場所に片付ける癖をつけましょう。噛めるものを物理的に減らすことで、子犬が「怒られる経験」を減らすことができます。
- 噛んでほしくない場所に苦い味をつける
- 生活用品を徹底的に片付ける「環境管理」
- 噛めるおもちゃを子犬のすぐそばに置いておく
噛んでいいものとダメなものを教える
人の手や足、家具を噛もうとしたときは、すぐに代わりの「噛んでいいおもちゃ」を口元に差し出してください。おもちゃを噛んだ瞬間に「そうそう!いい子!」と褒めてあげることが大切です。
これを繰り返すことで、子犬は「人の手は噛んじゃダメだけど、このおもちゃは噛むと褒められる」と学習していきます。一貫性のない対応をせず、家族全員でルールを統一しましょう。
- ダメなものを噛んだら「ノー」と短く伝え、すぐおもちゃを渡す
- おもちゃを噛んだときは大げさに褒める
- 家族で「何がダメか」のルールを揃える
痛みを伴う甘噛みへの正しい反応
もし人の手を強く噛んでしまったら、「痛い!」と短く叫んで、すぐにその場から立ち去ってください。子犬にとって一番の報酬は「飼い主さんが遊んでくれること」です。
噛んだら楽しい時間が終わってしまうと教えることで、噛む加減を覚えていきます。1〜2分ほど無視をして、落ち着いてからまた接するようにしましょう。感情的に怒鳴ったり叩いたりするのは、恐怖心を植え付けるだけなので絶対にNGです。
- 噛んだらすぐに遊びを中断する(タイムアウト)
- 無視をする時間は1〜2分程度にする
- 叩いたり口を掴んだりする体罰は逆効果
トイプードルなど小型犬に多い歯のトラブル
小型犬は顎が小さいため、歯のトラブルが起きやすい傾向にあります。特にトイプードルやチワワ、ヨークシャーテリアなどは、生え変わりの時期に注意深く観察してあげる必要があります。早めの発見が、将来の抜歯リスクを減らす鍵となります。
乳歯が抜けずに残ってしまう乳歯遺残
小型犬で最も多いのが、新しい永久歯が生えてきても乳歯が抜けない「乳歯遺残」です。本来なら永久歯に押し出されるようにして抜けるはずが、顎のスペースが足りずにそのまま残ってしまう状態です。
これを見逃すと、永久歯が変な方向に生えたり、歯並びがガタガタになったりします。生後7ヶ月を過ぎても乳歯と永久歯が共存している場合は、一度獣医さんに相談してみましょう。
- 小型犬の約半数に見られるトラブル
- 特に「犬歯」が残りやすい
- 自然に抜けるのを待つタイムリミットは生後7〜8ヶ月
二列に並んで生えてしまった時の対処
乳歯が残ったまま永久歯が生えると、サメの歯のように二列に並んで見えることがあります。これを放置すると、歯と歯の間に驚くほど汚れが溜まり、1歳になる前に歯石がびっしりついてしまうこともあります。
見た目の問題だけでなく、将来的にひどい口臭や歯周病、さらには歯茎の痛みでごはんが食べられなくなるリスクもあります。「二列になっているな」と気づいたら、早めに病院でチェックを受けてください。
- 歯と歯の隙間が非常に狭くなる
- 食べカスが詰まり、細菌が繁殖しやすい
- 永久歯が正しい位置に収まらなくなる
歯垢が溜まりやすくなるリスク
乳歯遺残がある犬は、普通の犬に比べて数倍も歯周病になりやすいと言われています。ただでさえ小型犬は歯が密集しているため、少しでも歯並びが悪いとケアが難しくなるからです。
生え変わりの時期から歯垢(プラーク)の蓄積を気にしてあげることで、シニア期になっても自分の歯で美味しくごはんが食べられるようになります。将来のために、今のうちから口内の清潔を保つ意識を持ちましょう。
- 生後1年未満で歯周病が始まるケースもある
- 重なりのある部分は普通の歯ブラシでは磨けない
- 口臭が強くなってきたらトラブルのサイン
病院で抜歯を検討するタイミング
「まだ抜けるかもしれない」と待ちすぎるのも良くありません。一般的には、去勢や避妊の手術を行う生後6ヶ月から8ヶ月ごろに、一緒に抜歯をしてしまう飼い主さんが多いです。
全身麻酔をかける回数を減らせるため、このタイミングが最も犬への負担が少なくなります。手術の予定がある場合は、事前に獣医さんに「残っている乳歯がないか見てほしい」と伝えておくとスムーズです。
- 避妊・去勢手術のタイミングで同時に行うのが一般的
- 自然に抜ける見込みがない場合は早めの処置が吉
- 麻酔をかけるため、術前の検査をしっかり行う
抜けた歯を飲み込んでしまった時の対応
「抜けたはずの歯が見当たらない!」と焦る必要はありません。子犬が抜けた歯を飲み込んでしまうのは、ごく自然なことです。 その後の対応を知っておけば、落ち着いて対処できます。
ほとんどの犬が歯を食べてしまう理由
子犬は遊んでいる最中やごはんを食べているときに歯が抜けることが多いため、そのまま食べ物と一緒に飲み込んでしまいます。犬にとって自分の歯は異物ではないため、特に違和感なく飲み下してしまうのです。
家の中で抜けた歯を拾えるのは、実はかなり運が良いことです。掃除機をかけているときに見つかることもありますが、見つからなくても全く問題ありません。
- 食事中に紛れて飲み込む
- おもちゃを噛んでいるときに飲み込む
- 抜けたことに気づかず、ペロッと飲み込む
便と一緒に排出されるので様子見でOK
飲み込んでしまった歯は、消化されることはありませんが、お腹の中で悪さをすることもありません。数日経てば、便と一緒に自然と体の外に出てきます。
無理に吐かせようとしたり、下剤を飲ませたりする必要は一切ありません。いつも通り元気があり、食欲もあれば、そのまま様子を見てあげてください。
- 胃や腸を傷つける心配はほとんどない
- 2〜3日以内に便として排出される
- 特別な処置は不要で、普段通り過ごしてOK
運よく歯を見つけた時の保存方法
もし運よく抜けた歯を見つけることができたら、成長の記念に保管しておくのも素敵ですね。拾った歯には血や唾液がついているので、まずはきれいに洗いましょう。
オキシドールに一晩つけておくと、汚れが落ちて真っ白になります。その後、しっかり乾燥させてから小さなケースや専用の乳歯ケースに入れておくと、素敵な思い出の品になります。
- まずは水洗いで汚れを落とす
- オキシドールで殺菌・漂白すると奇麗になる
- 湿気がない場所で大切に保管する
喉に詰まらせていないか確認するポイント
基本的には心配いりませんが、ごく稀に歯を飲み込もうとして喉に詰まらせてしまう可能性もゼロではありません。
もし歯が抜けた直後に、激しくむせたり、苦しそうに顔を振ったり、口をずっと開けたままにしている場合は、喉や歯茎に歯が引っかかっている可能性があります。その場合は、すぐに動物病院を受診してください。
- 何度もえづくような仕草をする
- 顔を地面に擦り付けて苦しがる
- よだれが異常な量出ている
永久歯をきれいに保つための歯磨きの始め方
歯が生え変わるこの時期こそ、生涯続く「歯磨き習慣」をスタートさせる絶好のチャンスです。「口に触れられるのは怖くないよ」と教えてあげることが、一生自分の歯で食べるための最大のプレゼントになります。
口の周りを触られることに慣れさせる
いきなり歯ブラシを口に入れるのは絶対にNGです。まずは、スキンシップの延長で口の周りを優しく撫でることから始めましょう。
顎の下や唇の周りを触らせてくれたら、すぐにご褒美のオヤツをあげます。「口元を触らせると良いことがある」と学習させることが、歯磨き嫌いにさせないための鉄則です。
- リラックスしている時に1〜2秒だけ口元を触る
- 触らせてくれたら即座に褒めてオヤツをあげる
- 嫌がるそぶりを見せたらすぐに止める
ガーゼや指サックを使った優しいケア
指を触られることに慣れてきたら、湿らせたガーゼを指に巻いて、歯の表面を優しくなぞってみましょう。このとき、歯をゴシゴシ擦るのではなく、汚れをそっと拭うイメージで行います。
指の感覚が伝わるガーゼやシリコン製の指サックは、子犬も違和感を感じにくいため導入におすすめです。特に、犬が喜ぶ「チキン味」や「ミルク味」の歯磨きジェルを併用すると、喜んで口を開けてくれるようになります。
- 水や犬用ジェルをつけたガーゼを使用する
- まずは前歯の外側だけ、数秒で終わらせる
- 毎日決まったタイミング(食後など)に行う
歯ブラシを嫌いにさせないステップアップ
ガーゼに慣れたら、いよいよ歯ブラシの登場です。最初は歯を磨くのではなく、歯ブラシについたジェルを舐めさせることから始めてください。「歯ブラシ=美味しいものをくれる魔法の棒」と思わせるのがコツです。
慣れてきたら、前歯から一本ずつ、優しく毛先を当てていきます。一度に全部の歯を磨こうとせず、今日は右側だけ、明日は左側だけ、といった具合に短い時間で済ませるのが継続の秘訣です。
- 子犬用のヘッドが小さくて柔らかいブラシを選ぶ
- 「磨く」よりも「当てる」ことを意識する
- 嫌がる前に終わらせ、楽しい記憶のまま終了する
歯の生え変わり時期に避けるべき磨き方
生え変わり時期の歯茎はデリケートで、痛みを感じやすい状態です。グラグラしている歯を無理に磨いたり、強く擦ったりすると、痛みのせいで歯磨きが大嫌いになってしまいます。
この時期の目的は「汚れを落とすこと」ではなく「口を触られる習慣をつけること」です。 歯茎が赤く腫れている場所や、今にも抜けそうな歯がある場所は、避けてあげる優しさを持ちましょう。
- 炎症が起きている部分は絶対に触らない
- 抜けたばかりの穴を刺激しないよう注意する
- 痛がったらその日のケアは中止して様子を見る
この時期の食事で気をつけるポイント
歯が生え変わる時期は、食事の内容にも少し気を配ってあげましょう。口の中の違和感のせいで、今まで大好きだったごはんを食べなくなる子もいます。 そんな時の工夫を知っておくと安心です。
歯茎が痛くてごはんを食べない時の工夫
昨日まで完食していたのに、急に食べるスピードが落ちたり、食べ残したりすることがあります。これは、カリカリのドライフードが動いている歯に当たって痛みを感じているからかもしれません。
食欲が全くないわけではなく、口に入れた時に「痛っ!」となって諦めているだけの場合が多いです。そんな時は、食べやすいように形や硬さを調整してあげましょう。
- ごはんを前にして迷っている様子がないか見る
- 口からフードをポロポロこぼしていないか確認
- 元気が良ければ、口内の痛みが原因の可能性大
ふやかしたフードで噛む負担を減らす
ドライフードにお湯をかけ、10分ほど置いて「ふやかしフード」にしてあげましょう。柔らかくなることで噛む必要がなくなり、歯茎への刺激を最小限に抑えられます。
ふやかすことで香りが立ち、食欲をそそる効果もあります。ただし、熱すぎると火傷をしてしまうので、必ず人肌程度の温度まで冷ましてから与えるようにしてください。
- ドライフードと同量程度のぬるま湯でふやかす
- 完全に柔らかくなるまで待ってから与える
- 栄養素を壊さないよう、沸騰したお湯は避ける
栄養バランスが歯の成長に与える影響
永久歯を丈夫にするためには、バランスの良い栄養摂取が欠かせません。特にカルシウムやリンといったミネラルは、強い歯を作るための材料になります。
とはいえ、サプリメントで特定の栄養だけを過剰に摂らせるのは逆効果になることもあります。基本的には、高品質な「子犬専用(パピー用)」の総合栄養食をしっかり食べさせていれば、歯の成長に必要な栄養は十分に補えます。
- 「子犬用」の総合栄養食を基本にする
- 自己判断での過剰なサプリメント摂取は避ける
- 新鮮な水をいつでも飲めるようにしておく
硬すぎるガムや骨を与えてはいけない理由
「歯を早く抜いてあげよう」と考えて、カチカチに硬い牛皮ガムや蹄、鹿の角などを与えるのは非常に危険です。子犬の永久歯は生え立てでまだ脆いため、硬すぎるものを噛むと簡単に欠けたり折れたりしてしまいます。
これを「破折(はせつ)」と呼び、神経が露出すると激しい痛みを伴い、せっかく生えた永久歯を抜かなくてはならなくなります。おもちゃやガムを選ぶときは、爪で押して少し凹むくらいの硬さを目安にしましょう。
- 鹿の角やヒヅメは永久歯を折る凶器になり得る
- 硬すぎるおもちゃは歯の寿命を縮める
- 適度な弾力がある子犬用ガムを選ぶ
まとめ:子犬の歯の生え変わりを安心して見守るために
子犬の歯の生え変わりは、生後3ヶ月から始まり、1歳になる前には立派な42本の永久歯へと生まれ変わります。この時期特有のむず痒さやイライラを、飼い主さんが優しくサポートしてあげましょう。
- 歯は前歯から順番に抜け、半年ほどかけて生え揃う
- 乳歯は28本、永久歯は42本と数が大きく増える
- 冷やしたおもちゃや野菜で、歯茎の不快感を和らげてあげる
- 甘噛みは怒らず、噛んでいいおもちゃに意識をそらす
- 抜けた歯を飲み込んでも、便と一緒に出るので心配ない
- 小型犬は乳歯が残りやすいため、生後7ヶ月を過ぎたら口内チェック
- この時期から少しずつ歯磨きの練習を始めて、将来の健康を守る
歯が生え変われば、子犬期もいよいよ後半戦です。ムズムズ期を二人三脚で乗り越えて、素敵な成犬ライフをスタートさせてくださいね。

